10 eyevan No.1 Ⅲ BR

Oct 15

10種の特別なパーツから生まれた10 eyevan。当初はメタルのコレクションからスタートしたブランドですが、こだわり抜いたパーツにも見合うデッドストックの生地が手に入ったことをきっかけにラインナップに加わったのがセルロイドのコレクションです。その中でも今回はNo.1 Ⅲ BRをご紹介します。

今ではほとんど見なくなったセルロイドは、一般的に眼鏡で使われることの多いアセテートと違い、手にとって実際にかけると感じる吸い付くような肌触りや、一見して高級感のあるなめらかなツヤ感、またテンプルを畳むときのカタッという独特の音からも分かるように、素材自体が硬くてしなやかであるという特徴があります。

そのため眼鏡が好きな方には特に好まれる素材ですが、可燃性が高いため取り扱いが難しく、現在ではほとんどの国で使用や保管が禁止されており、その希少性はますます高まっています。

そんな特別な素材の中でも、ヴィンテージのデッドストックと、最低でも5年以上寝かせたセルロイドを使用したのが10 eyevanのセルロイドのコレクションです。

眼鏡は玉型、つまりレンズシェイプが全てだと言っても過言ではありません。この眼鏡の玉型は、10 eyevanのコレクションの中でも最初に生まれたNo.1というもの。丸でも四角でも、ウェリントンでもボストンでもない、見れば見るほど引き込まれるデザイナーにとっても特に思い入れのある玉型です。レンズシェイプとフレームのバランスが本当に美しくなければ製品にしない10 eyevanでは、この玉型が用いられているモデルはこれを含めて2型しかありません。

特別なセルロイドと組み合わさるのは、10 eyevanの真骨頂でもある一つ一つこだわり抜かれたパーツです。メタルのコレクションと同様に、テンプルエンドにはバランサーの役割を果たすSilver 925製のチップがセットされています。また蝶番にはその機能性からチタンが用いられていますが、その蝶番をフレームに留めている飾り鋲は同じくSilver 925製で、使用するにつれ徐々に黒ずみ、より味わいのある表情に変化していきます。

単なる飾りとしてのディテールは採用しない10 eyevanにあって、この2つのパーツも機能的に重要な役割を担っています。飾り鋲からは裏側に向かって2本のリベットが貫通しており、それらをかしめることで蝶番とフレーム本体が十分な強度で固定されます。またテンプルエンドのチップは、Silver 925の比重によって眼鏡全体の重心がより後方になることで、着用感の向上に寄与しています。

さらに特別な点がこの鼻パッドです。10 eyevanでは白蝶貝/黒蝶貝/茶蝶貝から作られるシェルパッドが主に用いられていますが、このNo.1 Ⅲにのみ、Silver 925製の鼻パッドが用いられています。この判断はデザイナーの感性としか説明のできないところですが、贅沢で高級感のある貝とはまた違った金属ならではのクールな印象の鼻パッドは、セルロイドのコレクションの中でもっともボリュームのあるBR(ボールドリム)のフレームに対して、よいコントラストを演出しているとも言えるかもしれません。

テンプルエンドや飾り鋲と同様にSilver 925が用いられた鼻パッドは、シェルパッドと比べると静謐でシャープな印象で、BR(ボールドリム)ならではのたっぷりとした丸みや重厚感と非常に好対照です。

美しい道具というコンセプトを持つ10 eyavan、そのセルロイドコレクションではテンプルにβチタン製の芯を入れています。セルロイドのテンプルでは金属製の芯を入れない”ノー芯”と言われる手法がセオリーですが、このくらいの太さのテンプルであればやはり芯は入っていた方がベターでしょう。βチタン製の芯が入っているからこそよりしなやかで調整がしやすくなり、セルロイドだけでは出せない、一人一人に合わせたフィット感につながります。

さらにレンズサイズは43・45・47の3サイズ展開で、より多くの人によりベストなサイズ感で着用していただくために十分なラインナップになっています。

最高のパーツと最高の素材が組み合わさって生まれた10 eyevanのセルロイドのコレクション。中でもNo.1 Ⅲ BRは、その独特のレンズシェイプも含めて、良い意味で時代感のわからない独特の存在感を放つ仕上がりになりました。

下記より来店の日時をご予約いただけますと、優先的にご案内することが可能です。ご来店をお待ちしています。

10 eyevan No.1 Ⅲ BR 80,300円(税込)