今回ご紹介するのは“Big Logo”。オイスター・パーペチュアルRef.1500とRef.1501の初期にわずか約2年間のみ製造された、通常より一回り大きなROLEXロゴの文字盤を持つ個体です。
当時のロレックスは、デザインにおいて様々な試行錯誤を繰り返していました。そのためこれらのモデルには、文字盤やインデックスや針に様々なバリエーションが存在し、このBig Logoもまたそんな希少なディテールのひとつです。
34mmというケースサイズに収まった大きなロゴと楔型インデックス、さらにアルファハンド/ドルフィンハンドの組み合わせには、ヴィンテージならではの空気感と独特の凝縮感が漂います。これまでAFTERでも何度もお取り扱いしてきたBig Logo、今回は中でもより特別な2本を含めた、計3本をあわせてご案内します。

Big Logoが3本同時に並ぶ貴重なタイミング。スムースベゼルに楔形インデックスのアイボリーダイヤルは、比較的こなれた価格帯で初めての一本にもおすすめ。

まずは落ち着いた色味が美しい、アイボリーダイヤルのRef. 1500。ヴィンテージ・ロレックスの中では比較的手頃な価格帯ながらBig Logoという一捻りあるディテールで、間違いのない初めての一本として、また通常のRef. 1500やAir-Kingの次の一本としておすすめです。
さらに今回あわせてご紹介するのがミラーダイヤルのBig Logo、それもタイミングよくRef.1500とRef.1501が一本ずつです。Big Logoにもミラーダイヤルが存在するということは以前から知っていましたが、このようにビカビカのコンディションのダイヤルを手にしたのは個人的にも初めて。知り合いのディーラーに聞いても数年前に一度手にしたことがあるだけというほど、非常に希少です。

楔形インデックスとミラーダイヤルの組み合わせはシャープでメリハリの効いた印象に。コンディションも含めて、そうそう頻繁に出てくることはありません。

特にエンジンターンドベゼルのRef.1501に関しては、調べても同じ仕様の個体がなかなか見当たらずその存在自体を疑うほどでしたが、やはり老舗の時計屋さんからかつて取り扱ったことがあると聞くことができました。
それほど希少なダイヤルのため、ビギナーにもおすすめしやすいアイボリーダイヤルとは異なり、価格帯もぐっと上がってしまいます。どちらかと言うとコレクター向けになってしまうのはやむを得ないかもしれません。
しかしその満足度は非常に高く、アイボリーやシルバーのBig Logoとセットで、あるいはどちらもミラーダイヤルでRef.1500とRef.1501をあわせて揃えていただくのもありだと思います。意外にも選択肢の少ない価格帯において、目の肥えたコレクターを満足させることのできる魅力的なモデルのひとつです。

なにより単に希少なだけでなく、ブラックミラーにBig Logo、さらに楔型インデックスとドルフィンハンドという組み合わせで、多くを語らずとも一目でそのかっこよさが伝わるのがこのBig Logoです。
これが仕事でなければ自分のものにしたいというのはよくあるセールストークですが、やはりどうしてもそう思わずにはいられません。
※アイボリーダイヤルはSoldとなりました。