Ref.1601/8 with Revet

May 18

ヴィンテージロレックスの中のひとつのスタンダードであり、昨今のドレスモデルの流行を牽引してきた存在でもあるデイトジャスト。シンプルなデザインから多くの人の腕に馴染みやすく、Ref.1601をはじめとしてAFTERでもこれまでに数多くをご紹介してきました。

そんなある意味では定番とも言えるモデルも、細かな仕様やコンディションによっては、全く普通ではないスペシャルな存在になることがあります。

今回ご紹介するのがそんな一本。K18YG製で、完璧なコンディションのミラーダイヤルを持ち、さらにはオリジナルのリベットブレスレットがつく究極のデイトジャストです。

まず目をひくミラーダイヤルは当時のままのみずみずしい艶を保っており、さらには夜光も一切崩れることなく完全に残っています。そして針も最初期にしか見られない仕様のもの。これがあるかどうかで全体の雰囲気がガラッと変わってしまう重要なディテールです。

ベゼルまでも、刻みのより細かい初期の仕様のもの。このベゼルと完璧な艶のミラーダイヤル、一切崩れていない夜光、最初期の針、これだけでもRef.1601デイトジャストに望みうる仕様の全てが叶えられていると言って過言ではありません。

そしてなによりもすごいのが、ヘッドと同じくK18YG素材のこのリベットブレスレットです。

当時のRolexのドレスウォッチ用に製造されていたブレスレットには、他にジュビリーブレスレットやプレジデントブレスレットが存在していました。その中でも特に雰囲気が良く、人気があるのがこのリベットブレスレットです。

そんなリベットブレスレットですが、販売当時には人気がなかったことから圧倒的に数が少なく、このブレスレットだけ探しているコレクターも存在しています。

また一概にリベットブレスレットと言っても、フラッシュフィットに個体差があるため、ヘッドとブレスレットがマッチするかは実際に合わせてみなければ分かりません。

リベットブレスレットそのものだけではなく、ヘッドと問題なくマッチするリベットブレスレットがつくこと自体、非常に珍しいことです。

横からかしめる仕様が抜群の雰囲気のリベットブレスレット。スポーツモデルにもリベットブレスレットは存在してるものの、フラッシュフィットの形状が違うためにドレスモデルに流用することはできません。

ヴィンテージロレックスをコレクションする上では、仕様やコンディションなど、さまざまなトレードオフの中で自分の納得する個体を探すことになることが一般的です。

しかし今回ご紹介したこの一本に関しては、もっとこうであればよいのにと思える点が一つもありません。

特にダイヤルのコンディションとリベットブレスレット、この2点が揃うことがまずあり得ない上に、そのほかの仕様も全てに妥協がありません。

スポーツウォッチの王様がデイトナだとしたとき、ドレスウォッチの王様はこれだと言えるような一本。シンプルな中に望みうる全てが詰め込まれたような、スペシャル中のスペシャルと言って間違いありません。