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Rolex

Ref.1016 Tropical Dial

きっと誰が見ても納得する抜群のコンディション、そんなトロピカルダイヤルを持つRef.1016が入荷いたしました。

1960年にリリースされ、その後30年間にわたって同じリファレンスの元で販売されたRef.1016エクスプローラー1。その長い歴史の中でも1967年までの限られた期間に製造された個体には、ミラーダイヤルと呼ばれる艶やかな光沢を持つダイヤルが用いられていました。

ミラーダイヤルはただでさえ非常に繊細で、オリジナルのコンディションを現在にまで伝える個体は多くありません。さらにそのうちごく一部に、ダイヤルの光沢はそのまま、文字盤全体が深みのある茶色に経年変化する個体が存在することが知られています。

今回ご紹介するのは、そんなトロピカルダイヤルの中でも当時の光沢を完璧に残した抜群のコンディションの一本。ヴィンテージロレックスを趣味にしていれば、誰もが一度は手にしたいと思っているに違いありません。ミラーダイヤルが生産されていた最後期、1966年製のRef.1016です。

ダイヤルはMark6、6種類が確認されているRef.1016のミラーダイヤルのうちの6番目のダイヤルです。文字盤上にプリントされた”ROLEX”の文字のうち、”L”と”E”に見られる飾り部分が斜めに伸びていること、また放射状に伸びる王冠マークが先にいくほど細くなり、先端のドットとのコントラストがよりはっきりと見えることなど、Mark5までのダイヤルと比べてメリハリのついた表情が特徴です。

さらにMark6も含めた後期のミラーダイヤルは、前期と比べてラッカーが厚いため、より美しい光沢が楽しめることも魅力のひとつです。

セットとなるブレスレットはC+Iのリベットブレス。北米市場でRolexが販売される際、スイス製であることで生じる関税を避けるためにブレスレットのみがアメリカで生産されたとされ、USAの刻印が押されています。

ブレスレット自体の製造年は1965年です。当時のRolexではブレスレットと時計本体とは別々に生産され、時計が販売される時点で初めてブレスレットが装着されていました。そのため時計本体とブレスレットの製造年は必ずしも一致せず、約2-3年までの範囲で製造年にずれが生じていました。この個体に見られる1年の差であれば、整合性に全く問題はありません。

しかし、ヴィンテージを楽しむ上で重視されるはずのこういった細かな背景も、このトロピカルダイヤルの前ではささやかな特徴となってしまうのではないでしょうか。

がさつきや割れがなくしっかりとツヤを持ち、さらに綺麗に灼けたトロピカルダイヤルは、年々手に入りにくくなっています。価格が上昇していることはもちろんですが、そもそもタイミングが合わなければ、まともなコンディションの個体がマーケットに出ていないことも珍しくありません。

Ref.1016というレファレンスは、そのシンプルさと視認性の良さから、その後のウォッチデザインのひとつの基準となった一本です。そんなスタンダード中のスタンダードとと完璧なトロピカルダイヤルの組み合わせは、その存在感で言えばデイトナさえも凌駕しうる強烈な印象を放ちます。

AFTERとしてはかなり大胆な提案となる、わかりやすく誰もが欲しいと思える一本。しかしこの抜群のトロピカルダイヤルを見ていただければ、この大胆なご提案もご理解いただけるのではないでしょうか。

それほどまでに圧倒的、一目で分かる最強の一本です。

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