New Model from 10eyevan
No.2 / No.6

Dec 15

美しい道具は美しいパーツの集合体であるという考えのもとデザインされる10 eyevanは、決して無闇にデザインのバリエーションを広げることなく、本当に美しいと確信できるモデルのみを少しずつ着実にラインナップしてきました。

現在10eyevanで用いられているレンズの玉型はNo.1からNo.8までの8種類、フレームはメタル・リムウェイ・セルロイド・サーモントの4種類が存在します。その上で当然、レンズにはサイズの展開、フレームには太さとカラーの展開もあります。

しかしそれらの組み合わせ全てが商品としてラインナップされているわけではなく、中にはセルロイドフレームでしか採用されていない玉型が存在するなど、本当に厳しい制約の中でデザインされているのが10eyevanの眼鏡なのです。

そんな10eyevanから、同時に2つの新モデルがリリースされます。No.2とNo.6のレンズを細身のセルロイドフレームと組み合わせた、やはりいかにも10eyevanらしい新しい定番モデルの登場です。

No.2としては初めてのセルロイドフレーム。独特の玉型が非常に絶妙なバランスでフレームとひとつになった、何にも似ておらず、しかし着用する人を飛び越えて主張することはない、10eyevanの良さが詰まった一本です。

まずはNo.2。10eyevanのブランドがローンチした当初からメタルフレームでラインナップされていた玉型と、細身のセルロイドフレームを組み合わせた一本です。No.2の玉型にはこれまでメタルとリムウェイでしかラインナップがなかったため、これが初めてのセルロイドフレームになります。

どこか直線的でありながら丸みを帯びた多角形のような印象のNo.2は、他の素材との組み合わせが想像しにくいほどに、メタルフレームと相性の良い玉型です。

そんなNo.2を、テンプルの付け根の智というパーツや、レンズ同士をつなぐブリッジというパーツをレンズのより上部につけることで、独特の玉型とセルロイドのフレームが違和感なくひとつになりました。

丸みを帯びた印象の中にも微かに直線的なシャープさを感じさせるフロントデザインは、普段スクエアしかかけないという人にもスッと馴染む、何にも似ていないからこその懐の広さを持った一本に仕上がっています。サイズは45と47の2種類です。

No.6の細身のセルロイド。単なるパントではない、メリハリのついたフロントデザインは10eyevanならでは。クラウンパントをベースにしながら、角を丸めることで直線的過ぎない印象に仕上がっています。凡庸でも、過度に個性的でもない、かける人を選ばない一本です。

もう一本がNo.6です。No.6は10eyevanの中でも幅広いラインナップのある玉型で、セルロイドではファットリムとボールドリムという太めのフレームのモデルが既に存在しています。

実はNo.6の細身のセルロイドは、前職でEYEVAN 7285 Tokyoの店長をしていた際に直営店限定モデルとして僕自身が企画・リリースしたモデルです。当時は限定モデルだったためインラインのラインナップには入れられなかったのですが、お客様や取扱店からの評判も良かったために、改めて今回インラインのモデルとしてラインナップされることになりました。

ベースとなるデザインはいわゆるクラウンパントですが、よりかけやすくするため、分かりやすい角をなくしたのがこの一本です。一見するとボストンのようでありながら、クラウンパントらしいトップラインによってメリハリの感じられる、絶妙なバランスに仕上がりました。サイズは44と47の2種類をラインナップしています。

さらに今回はいくつかの新カラー、限定カラーのラインナップもご用意しています。2種類のササはヴィンテージではまず見ないモダンな印象で、特にカーキササは、工場で新たに見つかったデッドストックのセルロイド生地を使用したものです。
非常に繊細なマット加工を施したINKは、直営店ならびにAFTERでのみ取り扱いのある限定カラー。マット加工が施されているのはフレームの外側だけなので、セルロイドらしい内側のツヤ感とのコントラストが新鮮です。

改めて10eyevanについて考えたとき、同じような価値を持つ眼鏡ブランドが他には全くないことに気づきます。巷にあふれる数千円の眼鏡とも、過度にデコラティブな高級ブランドとも違う、主張をできる限り抑えながら、しかし玉型・素材・設計に全く妥協せずにこだわっているブランドは他にありません。

そのもの自体が主張するのではなく、眼鏡をかける人の内面的な魅力を引き出すような、まさにクワイエット・ラグジュアリーと言っていい唯一の眼鏡が10eyevanです。今回リリースされる2本の新作も、その価値を見事に体現したモデルと言って間違いありません。

No.2とNo.6のいずれも本日12月15日に、INKのみ1月上旬に発売です。ぜひ店頭でお試しください。