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Rolex

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TIFFANY & CO.

ヴィンテージロレックスの世界では根強い人気の、Tiffanyとのダブルネーム。1950年代から始まったとされるRolexとTiffanyの協業は、当時まだヨーロッパ以外では知名度の低かったRolexがアメリカのマーケットに進出するにあたって、アメリカで絶大なネームバリューを持っていたTiffanyと組むことで生まれたものです。

Tiffanyとの同様の協業はパテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、オメガなどでも例があります。第二次世界大戦後、戦勝国として、また唯一本土が戦場にならなかった大国として、圧倒的な経済の繁栄を誇った当時のアメリカを象徴するエピソードと言えるでしょう。

そんなRolexとTiffanyのダブルネームのモデルは、一度スイスで組み上げられたRolexがアメリカに輸出され、それをTiffanyのファクトリーで再度分解しダイヤルに「TIFFANY & CO.」とプリントされることで完成します。そのため「TIFFANY & CO.」の部分だけフォントやプリントの品質が違うだけでなく、個体ごと様々なバリエーションのフォントが存在しています。

ROLEXによる他の印字とは明らかに雰囲気の違う「TIFFANY & CO.」のプリントは、スイスで精密に作り込まれたはずの文字盤の中に小気味のよい違和感を与えてくれます。特にこのRef.16013は、当時のカタログ冊子にも掲載されているようにTiffanyとのダブルネームを代表するモデルのひとつです。

俗にプリントが精巧でないダブルネームは偽物だとされることもありますが、それは誤りです。むしろ線が細かったりいかにも手書きらしかったりというのはよく見られる特徴で、これがアメリカらしい味わいにつながっているとも言えるのですが、そのため真贋の判断もプリントだけではほぼ不可能です。

そんな中、今回の個体にはシリアル入りのギャランティが付いてきます。このギャランティが無いかぎり、Tiffanyのダブルネームを本当に安心して買うことは不可能だとも言えるでしょう。さらに今回はRolexにOHに出した際のインボイスも付属しています。たかが紙ですが、されど紙。このたった2枚のペーパーが、このダブルネームが確かに本物だという唯一の証明になるのです。

ベースとなるモデルはRef.16013。80年代の成功の象徴で、当時一番売れたモデルのひとつでもあります。コンビのシャンパンダイヤルも今改めて見ると決して派手すぎることはなく、そのいかにもアメリカらしいストレートさが、40年近くを経て否応なく醸し出されている枯れた印象によくマッチしていると思います。

Tiffanyとのダブルネームという一点において、まず間違いのない一本。安心して長く付き合っていただける確信を持っておすすめします。
ご興味のある方はぜひ店頭にてご覧ください。

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